ネット時代の音楽

近代という社会は、効率性と利便性を求めた社会と言えます。イギリスの産業革命に始まり、ヨーロッパが世界各地に進出することによって、近代化が広まりました。現代社会は、その延長上でもあり、インターネットもまた、近代の考えが元になった通信手段とも言えます。つまり、非常に利便性の高い情報検索ツールとしての特徴を有しているからです。
けれども、そういう利便性が高く、なおかつ、誰もが情報を共有できるツールは、諸刃の剣であることは、このサイトでもすでに触れています。しかも、デジタル機器は、容易にコピーができるため、著作権と商用音源の関係をつい忘れてしまい、無断複製物をホームページなどで公開してしまうケースも多々あることでしょう。そういうことについては、重々承知しながら、ホームページ製作を進めるべきとも言えます。
そうは言っても、利便性の高いインターネットと優れた技術の進化であるデジタル機器を、音楽関係者自体が見逃すことはありません。現在では、そういうデジタル時代に対応し、コピーガードを施したMP3ファイルなどを販売しています。以前は、コピーガードと言うと、ビデオが好例でしたが、一度もコピー出来ないものが基本でした。しかし、最近の販売されている音楽ファイルなどにおいては、コピーすることも認め、回数制限などが設けられています。楽曲ごとに異なるケースもあるようですが、概ね3から5回程度ではないでしょうか?そうすることで、音楽関係者も、デジタル時代に対応していると言えます。
しかし、音楽関係者が認めたとはいえ、著作権と商用音源の関係は、続いています。たとえコピーが認められていても、私用目的以外で公開すれば、著作権違反になることは、変わらぬものです。
一体、今後、どのような音楽ファイルなどが登場していくのでしょうか?地上デジタル放送においても、コピーガード処置が取られ、先の音楽ファイルと同様、コピー制限回数が設けられています。おそらく現状のデジタル音楽、あるいは、動画ファイルに対する処置は、そういうコピー回数制限を設けることが主流でしょう。けれども、ウイルスと同様、海賊版などの著作権違反行為とその対処は、イタチごっこであることも、変わらぬものです。コピー制限技術が破られるようであれば、今後もまた、新しい形でのコピーガード技術が産み出されるのかもしれません。それでも、著作権と商用音源の関係は、保持しつけられるでしょう。

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